伊藤忠商事は8月27日、日々の商売の基本である「か(稼ぐ)・け(削る)・ふ(防ぐ)」の徹底、今後の連結経営のさらなる深化を見据えた機能の拡充、中期経営計画に掲げた「次世代商人」の方針の下「次世代"商い"」と「次世代"働き方"」を支援するため、2001年度から稼働していた基幹システムの全面的な刷新の第1弾として、「次世代全社統合データ基盤(Data Lake)」をリリースしたと発表した。

「次世代全社統合データ基盤」では、会計データに加えて、営業取引に関わるすべてのデータを統合し、将来予測などを通じて付加価値の高いニーズに対応したレポート、ビジネスデータを提供する。

次世代基幹システムの基盤には、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の基幹系特化型クラウドサービス「CUVICmc2」を採用し、システムの開発・テスト工程などのスピードアップを実現したという。今後は、実使用量に応じた従量課金制により、稼働後の運用も含めてコスト削減を図るとしている。ま

国内の総合商社として次世代ERP 「SAP S/4HANA」を初めて採用し、データベースのインメモリ技術によりデータ処理スピード向上を実現しているという。

あわせて、データ分析と活用支援を専門に行う組織「BICC(Business Intelligence Competency Center)」も立ち上げ、現場部署による柔軟なデータ活用を支援する。

伊藤忠は2020年度にかけて、販売情報や決算情報のリアルタイム処理による経営判断の迅速化・高度化、連結与信管理の高度化、外貨資金調達の多様化、AIを活用した入出金処理の効率化等々の実現により、業務効率化・高度化を支援する新機能を拡充していく計画。