Xilinxは、SK Telecomが自社データセンターにおけるAI(人工知能)アクセラレータとして、XilinxのFPGA「Kintex UltraScale」を採用し、自動音声認識(ASR)アプリケーションを実行し、SK Telecomのスマートスピーカー「NUGU」のアクセラレーションに活用していることを明らかにした。
活用されているのは、Kintex(型番:XCKU115-2FLVB2104E)を搭載したPCIExpress Gen3対応のアクセラレーション開発キット「KCU1500」。同カードをサーバに取り付けることで、ASRアプリケーションサーバ1台の5倍以上の性能を提供できるようになるため、総所有コスト(TCO)を削減することが可能となったとするほか、アクセラレータとして広く活用するGPUと比べても最大5倍の性能と、単位ワット当たり16倍の性能向上を達成したとする。
なお、すでにクラウドサービスを提供するハイパースケールデータセンター事業者、いわゆる「スーパー7」と呼ばれるAmazon.com、Facebook、Google、Microsoft、Alibaba(阿里巴巴)、Baidu(百度)、Tencent(騰訊控股)の7社の多くがFPGAを採用するなど、データセンターでのFPGAの活用が世界的に進んでおり、Xilinxの競合であるIntel(旧Altera)もサーバ向けに、PCIe対応の「PAC(Programmable Acceleration Card)」と呼ばれるソリューションの提供を開始。今後も用途に応じて構成を変えることが可能、かつ単位ワットあたりで高い性能を発揮することができるFPGAを活用していこうとするデータセンターは増えていく見込みで、Xilinxも今後は、データセンターのアクセラレーションに焦点を合わせる形で技術とイノベーションの両面で注力していくとコメントしている。