大日本印刷は24日、テキストデータを自動解析し文章内容に合わせて、最適なフォントで表示する「DNP感情表現フォントシステム」を開発したことを発表した。

システムは文中の言葉や絵文字の意味を読み取り、12種類の感情やイメージに分類、最適なフォントに変えて文章を表示するもの。分類は、安らぎ(丸明オールド)、穏やか(Iroha 21 popura)、楽しい(TAベイビーウォーク)、喜び(TAあっぱれR)、好き(TA-ドラミン)、哀れ(TA-楷Bold)、不安(TA-忠書墨念)、恐怖(TAつらら)、怒り(TA演芸筆)、驚き(秀英初号明朝)、デジタル(TA-メガドット9)、ニュートラル(秀英角ゴシック金)の12分類。

  • 「DNP感情表現フォントシステム」の12分類(同社資料より)

    「DNP感情表現フォントシステム」の12分類(同社資料より)

SNSやメールでのやりとりなど文字のコミュニケーションでは会話と比べて感情が伝わりにくい。歴史あるオリジナル書体「秀英体」の開発実績もあり、これを課題と捉えた同社は今回のシステムを開発。特許出願中であることも発表している。同社は実際の動作映像も公開しているが、具体的な文字自体への装飾であるフォント変更は、LINEのスタンプとはまた異なる具体的な感情表現もできそうだ。

同社は、ニーズに応じてSNSやチャットボット、デジタルサイネージなどに対応した商品開発を進めると同時に、AIを高めさらなる判別精度向上、嗜好にあわせた変換を実現していく。