奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)は8月22日、横河電機と共同で、プラントの自動最適化運転に活用できる強化学習技術を開発したと発表した。

同成果は、横河電機とNAIST 先端科学技術研究科 情報科学領域 知能システム制御研究室の松原崇充 准教授らによるもの。詳細は8月20日から24日にかけてドイツで開催されている「IEEE International Conference on Automation Science and Engineering」において発表された。

近年、さまざまな分野でAIによる技術刷新が注目される中、自動車や船などでは、AIを活用した自動運転が実用化されつつある。しかし、プラント操業においては、データ解析手法としての活用は始まっているものの、自動制御への活用を見据えた技術は研究段階であるのが現状であった。

今回、同大の強化学習技術に、横河電機のプラント操業に関する技術やノウハウを取り込むことで、新しいアルゴリズムの開発に成功したとしている。プラントシミュレータ上では、適切な制御のための学習回数を大幅に抑えることができ、高い実用性が見られたという。

同大は今後、実プラントによる概念実証を実施し、実用化に向けた取り組みを進めていくとのことだ。