8月23日に、Appleの検索連動型広告「Search Ads」のBasicサービスの提供が日本を含む13カ国で始まった。それらの国では8月2日にAdvancedサービスの提供が始まっており、Basicの提供開始で、Search Adsの全てのサービスを利用できるようになった。

Search Adsは、App Storeにおいてユーザーがアプリを検索した際に、検索結果にアプリの広告を表示する。例えば、「Twitter」と検索したユーザーに対してTwitterクライアントの開発者が自身のアプリを宣伝したり、カーシェアリング用アプリ「Uber」を検索した人をターゲットにライバルの「Lyft」がアプリの広告を表示するというような使い方が可能だ。検索結果に広告枠は1つだけだが、結果ページのトップに表示される。

Advancedは、戦略的なマーケティングを展開する企業や開発者、広告代理店に対応できるサービスだ。検索キーワードや対象オーディエンスの柔軟な指定が可能。分析機能も充実しており、分かりやすいデータ表示とレポートで「ダウンロード数の増加」「顧客の再獲得」といった広告主の目標達成をサポートする。大規模なキャンペーンにも対応可能。広告費用は、App Storeユーザーが広告をタップした際に発生するタップ単価 (CPT)型だ。

Basicは、最小限の労力と限られた広告費用で質の高いアプリのインストールを達成できるようにデザインされている。小規模企業や個人開発者でも利用しやすいサービスだ。Advancedのような細かいカスタマイズはできないが、インテリジェントな自動化によってユーザーの成果の最大化を支援する。広告費用は、App Storeユーザーがアプリをインストールした時に発生するインストール単価 (CPI)型。

Appleは2016年10月に米App StoreでSearch Adsの提供を開始、昨年10月にカナダ、メキシコ、スイスなどに拡大、同年12月にBasicとAdvancedの2つのプランを用意した。同社によると、App Storeの検索結果からそのままダウンロードされる割合は65%、Search Adsの平均コンバージョン率は50%もあるという。強い関心を持った質の高いユーザーが集うApp Storeでは、良質なアプリであるほど高いマーケティング効果を得られる。