イオンフィナンシャルサービスは7日、イオンカード入会受付カウンターにおいて、自律走行機能を追加搭載した人型ロボット「Pepper」(以下、自走Pepper)を活用した接客と、AI技術を搭載したミラー型サイネージ(以下、AIサイネージ)を活用した実証実験を、8月7日よりイオンモール幕張新都心(千葉県千葉市)にて開始したこを発表した。
この取り組みは、店舗のデジタル化を推進している同社が、ロボット技術とIoT機器を用いて顧客への新たなおもてなしと満足度向上を図ることを目指すもの。今回の自走 PepperとAIサイネージを連携させた店頭での接客対応は、国内金融業界としては初めての事例だという。
自走Peppeにおいては、あらかじめ自律的に安全に移動する範囲を定め、来店者を検知すると近づき、並走しながら接客する機能などを開発し、人と同じような親しみやすい店頭接客が可能だという。また音声認識の強化を図り、来店者の興味度や年齢層に合った効果的な商品案内を実現するという。
一方、AIサイネージにおいては、前に立った来店者の年齢・性別を読み取り、AIが年代に合わせたキーワードを自動選択して商品を提案する。AIサイネージが認識したデータは自走 Pepperと連携し、来店者への接客に反映するシステムを構築している。商品提案のほかにも、定期的なニュース配信や子供向けのゲームなど、新しいタッチポイントとして幅広い年代が利用できる工夫が凝らされているということだ。
なお、今回の実証実験をイオンモール幕張新都心で一定期間実施した後、その結果を検証したうえで設置店舗を拡大する予定だという。将来的には、さまざまな役割・機能を持つロボットと融合した新たなタイプの無人店舗の導入を検討していくとしている。