大日本印刷(DNP)は8月6日、全国の地方銀行向けに元号や法令などの改正に伴う文書の一斉改訂作業を効率化できる「DNPドキュメント制作・管理システム PROMAX NEO」のSaaS型サービスを発売した。
新サービスは、銀行業務に特化した機能を、従来比約5分の1の価格かつ導入まで最短4週間で提供するという。これにより、複数の部門・担当者の業務プロセス全体を統合し、帳票の制作・審査・管理のワークフローを効率化が図れるとしている。
主な特徴として「全文検索により改訂が必要な文書の抽出と一括改訂が可能」「システム上で制作・承認・管理のワークフローを実現」「改訂のバージョンや変更カ所の履歴管理の自動的な実施」「多様なファイル形式の文書管理への対応」の4点を挙げる。
全文検索による抽出と一括改訂に関しては、元号などのキーワードで検索することにより、企業内の複数部門で保有している各種のデータから改訂が必要な文書を抽出する。また、抽出した文書データの中で改訂箇所を選択し、新元号などに一括で改訂できるという。
帳票改訂のワークフローは、帳票の制作部門が改訂した文書を、他の部門の承認者がシステム上で確認し、承認/否認できる。承認申請状況や履歴をシステム上で管理することで、制作・承認・管理の業務を円滑に進められるという。
改訂のバージョンや変更カ所の履歴管理については、改訂作業ごとにバージョン管理を行い、変更箇所を明示した新旧対照表を自動作成することで、改訂漏れを防止するとともに、管理責任者などの業務を効率化する。
多様なファイル形式への対応については、WordやExcelのデータ、PDFデータに標準対応することに加え、システム独自のテンプレートを登録することで、そのほかのファイル形式にも対応できるという。
今後、金融機関や保険業界をはじめ、日本全国に店舗や拠点を展開し大量の帳票類を使用する企業などを中心に「PROMAX NEO」およびBPO(Business Process Outsourcing)などの関連サービスを提供する。
価格は、初期費用が200万円(税別)、運用費用が月額30万円(同)、更新費用が年額40万円(同)、売り上げ目標は関連サービスを含め2019年度に10億円を計画している。