米Semiconductor Industry Association(SIA)は、世界半導体市場統計(WSTS)より提出されたデータを基にした市場調査結果を発表した。
それによると、2018年第2四半期(4~6月期)の半導体市場は前四半期比6.0%増、前年同期比20.5%増の1179億ドル。2018年6月単月の半導体市場も前月比1.5%増、前年同月比20.5%増の393億ドルと好調を維持。この結果、2018年上期の累計販売高も、前年同期比20.4%増となり、2017年上期の同20.8%増に匹敵する成長率を達成したという。
これにより、半導体市場は、過去23か月連続で前年同期比でプラス成長を達成したほか、過去15か月連続で前年同月比で20%以上の成長を達成したこととなる。このため、すでに多くの半導体市場調査会社が、2018年の半導体市場成長率をこの数か月の間に14%台(WSTSは12%台)に上方修正しているが、今後も市場が好調に推移するならば、昨年同様、下半期にさらに上方修正する可能性も出てきた。
年月 | 販売額 | 前年同月比成長率 |
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2018年1月 | 375.9億ドル | 22.7% |
2018年2月 | 367.5億ドル | 21.0% |
2018年3月 | 370.2億ドル | 20.0% |
2018年4月 | 375.9億ドル | 20.2% |
2018年5月 | 387.2億ドル | 21.0% |
2018年6月 | 393.1億ドル | 20.5% |
2018年上期 | 2269.8億ドル | 20.4% |
2018年上期における月別半導体販売額および前年同月比成長率(3か月移動平均値。過去のSIA/ASTSデータを基に著者作成) |
急成長する中国市場
2018年6月における地域別に見た市場の伸びは、中国が前年同月比30.7%増と最も高く、次いで米国が同26.7%増、欧州が同15.9%増、日本が同14.0%増の順となった。中国の成長率が30%を超えたのは、中国単体で統計を取り始めて以来初めてのことであり、中国が半導体市場として急成長していることが数字の上にも表れているといえる。
なお、SIAのプレジデント兼CEOを務めるJohn Neuffer氏は、「2018年も折り返したが、半導体業界はきわめて好調な状況を維持しており、2018年6月単月、第2四半期、上期の販売高いずれも史上最高を記録した。メモリはもとより主要半導体製品カテゴリいずれもが前年同期比で成長を遂げているほか、中国、米国をはじめとした地域・国別の販売高もすべての地域で前年同期を上回る結果となっている」と述べており、半導体市場が世界全体で好調であることを強調している。