スキャリティ・ジャパンは8月1日、x86サーバ複数台を使ってオブジェクトストレージを構成できるソフトウエア・デファインド・ストレージ(SDS)ソフトウェア「RING」において、最新版である7.4.1をリリースすると同時に、2018年第4四半期にリリース予定のメジャーバージョン「RING 8」の新機能を紹介した。
RING 7.4.1では、Amazon S3 Service Managementコンソールの強化によって、AWSスタイルのアクセス制御と管理を実現し、AWS IAM(Indentity and Access Management)APIと100%互換があるサービスを独自に実装。アカウント、ユーザー、グループ、ポリシー、セキュアキーペア・ベース認証を実現した。
また、新たなスーパーバイザダッシュボードにより、オブジェクトとファイルサービスの統合管理、サーバープラットフォームのモニタ、パケット、オブジェクトのアップロード/ダウンロードやメタデータ編集が可能なS3データブラウザを実装した。
そのほか、最低サーバの構成台数が6台から3台に変更。1台のサーバ障害あるいは2台のディスクドライブ障害が発生してもサービスを維持する。
RING 8ではクラウド連携機能を強化。RINGとAWSやAzureなどのパブリッククラウドをまたいだメタデータサーチ、RINGとパブリッククラウド間の非同期レプリケーション、ライフサイクルによるオブジェクトの削除、クラウドへのオブジェクトの移動のほか、OpenStack SWIFTのサポートする。
そのほか同社は、今年の9月に、マルチクラウドデータコンローラーであるOSSのZENKOをベースとしたエンタープライズ向け製品もリリースする予定。
用途としては、放送事業者がコンテンツをロケーション間で移動する、複数のクラウドサービスに同時にレプリケーションするといった使い方や、マルチクラウド環境で必要に応じてセンカンダリーロケーションにフェールオーバーする、IoTで、自動的にエッジのデータを集めてくるなどを想定しているという。