住友商事は7月27日、東南アジア中心に主にモバイルキャリア事業を展開しているAxiata Group Berhad(以下「アジアータ・グループ」)の企業で、デジタル広告事業を行うマレーシアのAxiata Digital Advertising(ADA)社に20百万米ドルを出資し、デジタル広告事業へ参画すると発表した。
アジアータ・グループは、アジア最大級の通信事業グループで、モバイル・固定通信事業、通信インフラ事業、デジタルサービスを13カ国で展開しており、顧客数は3.5億人にのぼる。ADA社は、アジアータ・グループの保有する顧客情報や利用データを匿名化して所有・分析するプラットフォームを有し、テクノロジーを強みとしたデジタル広告事業を東南アジア中心に展開しているという。
東南アジアにおけるデジタル広告市場は、2017年の27億ドルから2021年には53億ドルへ拡大する見込みだといい、住友商事は、AI・ビッグデータ解析などの先端技術を活用し、ADA社が保有するデータマネジメントプラットフォームの高度化を進めるほか、成果報酬型広告をはじめとするデジタル広告ノウハウの提供、日系広告主の開拓サポートなどを行うという。
また、住友商事とADA社は、プラットフォームの高度化を通じ、マイクロファイナンス、送金、決済などを行うフィンテック事業やIoT事業など、新しい事業の創出にも共同で取り組むという。