NTTデータは、情報機器リユースのブロードリンクの倉庫内作業におけるボイスアシスタント活用に向けた実証実験を開始したと発表した。
ブロードリンクでは、情報機器の買い取り・回収・データ消去からリペア・レンタル・再販売までを一貫して行うため、営業や作業現場などの部門間で連携が必要になるが、これまで、顧客からの依頼受け付けや、現場社員のディスパッチ、作業状況の監視・報告等を管理するための業務プラットフォームとして「Service Cloud」を導入していた。
しかし、倉庫内で作業を行う現場社員は、PC等の情報端末を保有していないため「Service Cloud」を利用できず、現場社員と営業担当者はリアルタイムに情報連携ができなかった。また、現場社員が「Service Cloud」への登録負荷が高いと感じていたため、業務改善に向けた作業員の"気づき"を収集することが困難だったという。そこで、現場社員が情報端末を利用することなく、作業をしながらでも情報連携できるボイスアシストの活用を検討した。
実証実験では、ブロードリンクの情報機器倉庫に、AWSが提供するボイスアシスタントサービス「Alexa for Business」と大型ディスプレイを設置し、倉庫内の各種作業(情報機器の「入荷」「データ消去」「梱包」等)の進捗管理を行う「Salesforce Service Cloud 」と連動させた「KIZUKIマネジメントシステム」の有効性検証を行う。
これまで現場社員と営業担当者の間に、現場マネージャーが仲介役となって情報伝達していたところを、本システムで代替することで、コミュニケーションの伝達スピードをアップさせ、生産性向上の効果を期待している。また、現場社員の "気づき"を収集することで、継続的な業務改善活動の推進が期待できるという。
NTTデータは今後、「Service Cloud」およびAWSの「Alexa for Business」や「Amazon Connect」等をコミュニケーション基盤として、ボイスファーストのユーザーエクスペリエンス向上を目指す。