7月11日から13日の3日間、東京ビッグサイトで開催された「総務・人事・経理ワールド2018」。働く人々の環境をより良くしたい、人事・総務の業務をITの力で革新したいなど、今日本政府も注力している“働き方改革”のヒントが多数展示された展示会場内にて、キラリと光っていたサービス・ソリューションをピックアップしてお届けしよう。本稿でピックアップするのは、「働き方改革EXPO」にて展示されていたオルトプラスのブロックチェーン技術を用いたエンゲージメントツール「JOY」だ。
この「JOY」とは、オルトプラスが取り組んでいるブロックチェーン技術を利活用した多機能通貨プラットフォームで、現在同社内にて社内仮想通貨として実証実験を行っているというもの。実証実験では、多機能通貨プラットフォームの基盤上で社内仮想通貨「JOY」を発行し、従業員への配布を行、配布された仮想通貨を利用して例えばジュース等のドリンクやお菓子などの購買に利用することができるほか、実証実験参加店舗での決済に利用できるという。
では、どのようにしてこの「JOY」が社員のエンゲージメントを高めるかに注目が集まるが、仕組みとしてはこうだ。解説員の話によれば、「定時出勤、定時退社というルールの遵守率が悪かったのですが、キチンと定時出社、定時退社を守った従業員に対して「JOY」を付与する施策を実施したのです。すると、自発的にルールを守る従業員が増えていったんです」とのこと。
ルールを守ってコツコツと「JOY」を貯めることで、ジュースや飲食店でのランチがタダで得られるとあれば、「よし、私も頑張ろうかな」と思うモチベーションの源泉にも繋がる。その他にも、新規顧客を獲得した、営業の目標数値を達成したといった業績アップに対する評価のひとつとして、社員同士はもちろんSNS等で企業広報に貢献するコミュニケーションに対しても「JOY」の付与を行っているそうだ。「従業員の行動を「JOY」という社内仮想通貨の数値で見える化することによって、行動を意図的に加速させる手助けになれば」、と解説員は語ってくれた。
オルトプラスブースでは、実際にスマートフォンにインストールした専用アプリケーションを用いた「JOY」の利活用のデモンストレーションが行われており、数多くの来場者からの注目を集めていた。「JOY」を使って商品決済を行うデモでは、QRコードをアプリで読み取り「購入」ボタンをタップするだけでOKという手軽さが際立っていた。
“しなくてはいけない”というネガティブな行動源泉を、“すると嬉しい”といったポジティブな行動源泉へマインドセットを切り替えることができる、オルトプラスのエンゲージメントツール「JOY」。総務人事の業務負荷の軽減はもちろん、利活用の方法次第で福利厚生サービスの拡充や社員一人ひとりの働く意欲、エンゲージメントの向上にも寄与するこのソリューション。現在、オルトプラスではパートナー企業を募っているとのことなので、“働き方改革”の第一歩をお考えの方はその施策のひとつに加えてみるのも一興かもしれない。