日光東照宮は7月20日、東日本電信電話(NTT東日本)栃木支店及びテルウェル東日本と連携し、同宮境内に我が国の世界遺産で初めてというWi-Fi対応飲料自動販売機(災害対応自販機)を設置したと発表した。
日光東照宮参道エリアでは従来から、日光市が提供する公衆無線LANサービスである「Nikko City Free Wi-Fi」を利用可能だったが、今回のWi-Fi対応自販機の設置により、新たに東照宮拝観券受付所エリアでWi-Fiサービスである「NikkoTosyoguFree_Wi-Fi」が利用可能となり、利用可能エリアが拡大した。
同サービスの提供エリア周辺でWi-Fi接続による観光情報等の発信を行うほか、有事の際には災害情報を提供すると共に、訪日外国人を含む来訪者に飲料を無償提供するという。
また同サービスの提供により、訪日外国人を含む来訪者に「国宝陽明門」や世界文化遺産に登録されている「社殿群」など日本の伝統文化や歴史を案内する環境を整えることで、観光・地域振興のさらなる発展に貢献できるとしている。
今回の自販機設置により、SNSなどを通じて同宮の魅力が多くの人へ伝わっていく効果に大きく期待を寄せている。
さらに、災害時には地域住民や国内外から来訪する人々がWi-Fiに接続することで、災害情報・安否情報の取得が可能となり、安心・安全の確保ができる耐災害性の高い通信インフラとして同自販機を大いに利用してもらうとしている。
設置場所は同宮表番所横の休憩東屋であり、四季に合わせて冷・温の飲料や、新たに自販機での取り扱いを開始した同宮ミネラルウォーターである「天恵」を購入可能。また、拝観受付所付近にもWi-Fiアクセスポイントを2か所、新たに設置したという。
なお、インターネット接続時間は1回60分だが、利用回数は無制限。
アクセス時には日光市観光協会が提供する「日光旅ナビ」を表示する。 同ナビで紹介している日光東照宮のページは、日本語、英語、中国語に対応するという。
また同サービスはNTTブロードバンドプラットフォーム(NTTBP)が提供する無償のスマートフォン向け認証アプリである「Japan Connected-free Wi-Fi」に対応する。一旦アプリの利用登録をすると、同アプリに参画している他のエリアでも手軽な操作でフリーWi-Fiを利用可能。
災害時の対応としては、飲料の無償提供を行う他、ダストボックス上部の空きスペースに非常食やレスキューシートと共に天恵を災害対策用品として備蓄するという。
今回の自販機設置における各者の役割は、日光東照宮は同宮における土地及び設備などの提供を、NTT東日本は光ブロードバンド回線及びWi-Fiの提供を、テルウェル東日本はICT サービス及び災害対策機能を備えるWi-Fi自販機の開発・設置を、それぞれ担当する。