東京ビッグサイトにて7月11日から13日の3日間開催された「働き方改革EXPO」。“働き方改革”については、業種・業態を問わず各社が力を入れるべき重要課題として捉えている背景もあってか、会期中の会場内は非常に多くの来場者で賑わいをみせていた。今回ピックアップしてお届けするのは、俗に言う“営業車”の管理はもちろん、営業スタッフやドライバーの事後処理をITツールの力で効率化が図れるというスマートドライブのクラウド車両管理ソリューション「SmartDrive Fleet」だ。

  • 働き方改革EXPO、スマートドライブブースより

    働き方改革EXPO、スマートドライブブースより

これまでも、車両の動態管理を行うソリューションは存在していたが、この「SmartDrive Fleet」はGPSや加速度センサー等が内蔵された専用デバイスをシガーソケットに差し込むだけで使い始めることができる手軽さが魅力のひとつと言えるだろう。自社で保有している車両のみならず、例えばリース車両やレンタカーでも「Aさんが乗った車両がどう走行して、今どこに居るのか」を可視化することが可能だ。また、シガーソケットに差し込む専用デバイスもLTE内蔵タイプ、スマートフォンとペアリングしてデータ通信を行うBLEタイプが用意されている。

  • 写真左がスマートフォンとペアリングを行ってデータ通信するBLEタイプ、写真右は通信機能が内蔵されたLTEモデル。ジガーソケットのあるクルマであれば車種を問わず利用することが可能だ

    写真左がスマートフォンとペアリングを行ってデータ通信するBLEタイプ、写真右は通信機能が内蔵されたLTEモデル。ジガーソケットのあるクルマであれば車種を問わず利用することが可能だ

クラウド上へリアルタイムで走行データを送信することで、車両の走行経路を地図上で記録することができるほか、急発進や急ブレーキといった車両の挙動が見える化されることによって、ドライバーの運転特性の把握はもちろん、危険運転や速度超過を察知してアラートとして通知してくれる機能なども有している。それに加えて、解説員の方の話によれば車両の走行データが可視化されることによって、例えば燃料費の削減、営業エリアの最適化、走行ルートの効率化などの業務改善が図れるとのこと。実際に本ソリューションを導入した企業では、かつては若手社員の事故が多く交通指導を行っても効果が見られなかったのだとか。そこで、挙動の見える化による危険運転察知機能等を利活用して安全運転に関する意識改革を促したところ、危険運転は半減し交通事故もほぼゼロとその有用性を発揮したのだそう。しかも、安全運転に気を配ることで車両の燃費も向上し燃料費の削減まで実現したという。

  • ブースでは、解説員の言葉に耳を傾ける来場者の姿が多数見受けられた。利用に複雑な工事を必要としない手軽さは来場者にとって大きなフックとなっていたようだ

    ブースでは、解説員の言葉に耳を傾ける来場者の姿が多数見受けられた。利用に複雑な工事を必要としない手軽さは来場者にとって大きなフックとなっていたようだ

「SmartDrive Fleet」では、ドライバー向けに専用アプリ(iOS/Android)を提供している。現時点では運送業のドライバーに最適化された内容となっており、「積込」「荷卸し」など1日の業務内容記録をカンタンに作成することが可能となっている。運行管理を行う立場の方であれば、ドライバーが今に居てどのステータスにあるのかを把握できるため労務管理にも役立てることができるだろう。一方のドライバーも、今までであれば営業所等に戻ってから行う業務日報作成業務を簡略化することができ一石二鳥だ。

  • スマホで業務進捗を記録できるため、乗務記録管理も容易に

    スマホで業務進捗を記録できるため、乗務記録管理も容易に

  • こちらは管理画面のイメージ。車両の現在地を地図上に表示したり、特定の車両の走行履歴を表示させることも可能だ

    こちらは管理画面のイメージ。車両の現在地を地図上に表示したり、特定の車両の走行履歴を表示させることも可能だ

“働き方改革”を実践するうえでネックになる初期費用等のコストも低く抑えることができ、従来であれば複数のステップを経て行っていた作業のステップ数を低減させることも可能な「SmartDrive Fleet」。さらに、見える化された各種データから業務改善に繋がる気付きを得ることも可能なので、“営業車”を保有する企業の皆さんは業務効率化の“はじめの一歩”として導入を検討してみてはいかがだろうか。