伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は7月2日、SAPジャパン、シスコシステムズ、ヴイエムウェア、EMCジャパン、サイオステクノロジー、Commvault Systems Japan、クニエ、SUSE Japan(ノベル)の8社と共同で、仮想環境におけるインメモリデータベース「SAP HANA」の可用性向上とディザスタリカバリ(DR)、データバックアップに関する検証を実施したと発表した。
「SAP HANA」は、データベースのトランザクション処理と分析処理を担うインメモリ型のミドルウェアで、今回の検証では、インメモリ型という特殊性に基づいて、仮想化環境でのSAP HANAの冗長化とDR構成、データのバックアップについてベストプラクティスを策定した。
検証はSAPジャパンの協同開発検証センター「CO-Innovation Lab Tokyo」で実施、仮想環境として「SAP HANA on VMware vSphere 6.5」と、DR検証にCTCの基幹系特化型クラウド「CUVICmc2」を用いた。
検証の結果、SAP HANAの冗長化ついて、HAクラスタソフトとSAP HANA System Replicationを組み合せることで、高い可用性が得られることを確認したという。
また、SAP HANAのクラウドベースのDRについて、復旧時間を短縮する場合はSAP HANA System Replication、コストを抑える場合は、ホットスタンバイのDRが可能なサードパーティ製バックアップソフトが適していることを確認したという。
SAP HANAのデータバックアップについては、SAP HANA標準バックアップの機能が短時間でバックアップを取得できるという点、重複排除の機能を持つサードパーティ製バックアップソフトを使用すればバックアップデータの削減ができる点を確認したとしている