NXPセミコンダクターズは、RFエネルギー向けのRFEシステム・ソリューション・シリーズを発表した。新製品の2.45GHz、250Wプラットフォーム・ソリューションにより、エンジニアは新しい方法で高性能システムのプロトタイプ製作や開発が可能となる。

  • ラボ・ボックス

    ラボ・ボックス

RFEシリーズは、個々のステップに対応したマルチレベルの製品ポートフォリオ。自動調整機能付きの直観的なGUIで操作でき、評価や初期プロトタイプ製作に最適反射電力測定機能を備えたプラグ&プレイ型RFジェネレータ「RFELラボ・ボックス」、RFパワー・トランジスタのラインナップとNXPのKinetisマイクロコントローラの組み合わせにより、周波数スイープやクローズドループ・モードなどの複数の動作を可能にする拡張ソフトウェアAPIをサポートする「RFEMモジュール」、RFエンジニア向けに開発された3段パワーアンプ・リファレンス・デザイン「RFEPパレット」、高性能RFコンポーネントと合わせて、RFパワーのエキスパート向けの関連評価ボードを提供する「RFトランジスタ」が含まれる。

ラボ・ボックスにより、システム開発者は迅速でコスト効率の高いプロトタイプ製作が可能となる。概念実証が完了すれば、エンジニアはモジュールとパレットを活用して生産システムの設計を迅速化できる。さらに、NXPはスキルの高いデザイン・ハウスやODMパートナーのエコシステムを構築している。トランジスタは、真空管を使用しているRFパワー・システムを新たな次元に引き上げる。フル・ダイナミック・レンジにわたって高精度電力制御をサポートし、RFエネルギーの高精度使用を可能にする周波数可変を実現する / 経時的な性能劣化を最小に抑えながら長年にわたり電力を安定供給するとで総所有コストを低減する / 動作電圧の代表値は30Vまたは50Vで安全性が向上するといった特長がある。

同シリーズは、500W NXP RFエネルギーラボボックス開発プラットフォームにより、スケーラブルなパワーおよび位相制御などの独自の機能を実現する「RFEL24-500」と、250W RFジェネレータを採用し、真空管ベースのアプリケーションの交換を目指したスケーラブルな電力制御や位相制御などの独自の機能を実現する「RFEM24-250」を提供。量産出荷開始は2018年9月を予定。価格は「RFEL24-500」が2×250Wラボ・ボックスで1万米ドル、「RFEM24-250」は250Wモジュールで2,500米ドル。なお、RFEM24-250モジュール2個がRFEL24-500ラボ・ボックスに搭載されている。また「RFEP24-300」は300Wパレットで1,500米ドル。

3つのソリューションはいずれも、ドレイン効率60%で2400〜2500MHz動作のNXPのフラッグシップMRF24300N 300W LDMOSトランジスタに基づいて開発された。MRF24300N RFトランジスタは量産出荷中で、少なくとも2026年までの供給を保証するNXPの長期製品供給プログラムの対象となる。