電通国際情報サービス(ISID)は6月26日、米simMachinesが開発・提供する人工知能(AI)ソリューション「simMachines」の販売権を取得し、提供を開始したことを発表した。

「simMachines」は、「説明可能AI(Explainable Artificial Intelligence:XAI)」の1つで、「高精度な予測」と「予測に至る解釈の提示」という、従来は両立が難しいとされてきたAI活用における課題を、独自アルゴリズムにより解決している。

「simMachines」のアルゴリズムは独自の計算手法により、ディープラーニングやSimilarity Searchで用いられるアルゴリズムが抱える、データにひもづく変数(次元)が増加するにつれて十分な学習結果が得られにくくなる、「次元の呪い」と呼ばれる普遍的な課題を解決。

simMachinesの予測アルゴリズムデータ間の類似性を指標として持つことから、データレコード単位、かつ値の範囲で予測の根拠を把握することができる。

例えば、「列Xの値が0.4であるデータAは、0.1-0.5の範囲にあることが要因で結果Cにつながると類推される。結果Cを回避するには、列Xが0.1未満または0.5超になるよう手を打てばよい」といった具体的な改善や施策につながる分析ができる。

また、simMachinesは、投入データをもとにノンプログラミングで予測モデルを生成する機能を備えており、予測モデルは生成されると同時にAPI化され、業務システムやRPAなどに組み込むことができる。

同社は、製造業の生産工程における特定事象発生の要因分析や、金融機関における与信結果分析など、複数の顧客企業とsimMachinesのPoC(概念実証)に着手しているという。