PTC(日本法人:PTCジャパン)は、米国マサチューセッツ州ボストンで開催された同社のプライベートカンファレンス「LiveWorx 2018」において、ThingWorxプラットフォームとMicrosoft Dynamics 365 for Field Serviceを統合した、新たなコネクティッドフィールドサービスソリューションを発表した。
ThingWorxは、Microsoft Azure IoTの機能を統合するPTCのインダストリアル・イノベーション・プラットフォーム。Dynamics 365用の新たなコネクターは、サービスオペレーションの効率を向上させるコネクティッドサービス戦略を構築する手段を提供する。Dynamics 365 for Field Serviceの重要な機能が利用可能になるため、作業に必要な部品や情報とともに適切なリソースをスケジュールでき、ダウンタイムの短縮と問題の迅速な解決が可能となる。
また、ThingWorx with Dynamics 365 Field Serviceを利用することで、フィールドエンジニアは、部品表(BOM)などの重要な設計データにシームレスにつながり、より優れた洞察が得られることで素早いサービスの提供につながる。
その典型的なシナリオとして、「工場の設備からセンサーが起動し、アラートがAzure IoTを介してThingWorxに送られ、その設備の不具合が表示される」、「ThingWorxがIoTアラートを受信し、アラート情報を収集・状況把握し、関連データをPTCのWindchill PLMソリューションなどのシステムから集めて対応策が示される」、「IoTデータや故障予測情報など全体の状況がThingWorx with Dynamics 365 Field Serviceによりサービスマネージャーに提示される」、「Dynamics 365 for Field Serviceのスケジューリング機能により、サービスマネージャーは状況を確認し、適切なスキルを持つリソースをスケジュールに組み入れる」、「問題の存在とその対応のために、エンジニアの派遣が予定されている旨の自動通知が顧客に送られる」といったステップが考えられる。
また、ThingWorx with Dynamics 365 Field Serviceは、PTCのVuforia Studio ARプラットフォームとMicrosoft HoloLensを組み合わせ、エンジニアが強力なMR(複合現実)体験を利用するためのオーサリングツール。例えば、エンジニアは現場でHoloLensなどのデバイスを利用して、分解組み立て手順を可視化できる。