日立製作所は6月21日、デジタルソリューションの拡大に向け、日立グループ会社のデータサイエンティストをグローバルに育成・強化するため、スキル要件と育成プログラムを整備し、トップクラスの研究者や各分野の実務者が相互に研鑽、支援する「プロフェッショナル・コミュニティ」を立ち上げると発表した。
同社はこれまで、情報処理学会の「認定情報技術者制度(CITP制度)」に準拠した高度IT人財の社内認定制度を立ち上げ、国内での人財育成を推進してきた。
しかし、データサイエンティストには、IT分野に加え、OT分野での業務知識やデータ分析のスキルが必要になりつつあることから、データサイエンティストのスキル要件として、一般社団法人データサイエンティスト協会の定義をベースに、OT分野におけるスキル要件や、高度なAI技術を担うトップクラスの研究者のスキル要件を追加し、育成プログラムも強化する。
また、従来の研修やOJTなどの育成プログラムに加え、AIなどの先進技術や事例、ノウハウの共有、課題に対する解決手法に関するディスカッションを促進するプロフェッショナル・コミュニティを立ち上げる。
具体的には、データサイエンティストが直面するさまざまな課題に対し、高度なAI技術を生み出した国内外のトップクラスの研究者やOT×ITによるデジタルトランスフォーメーションの経験を持つ実務者が、相互に情報提供やアドバイスをするなど、日立グループ内でデータサイエンティストの相互啓発的かつ実践的な学習を支援する。
こうした取り組みを通じ、国内外の日立グループ会社におけるデータサイエンティストを、現在の700名から2021年度までに3,000名にすることを目標に増強する。