IBMは、同社のクラウドIBM Cloudにおいて、北米、欧州、アジア太平洋地域に18の新しいAvailability zoneを追加することを発表した。

Availability zoneは、独立した電源や冷却、ネットワークを持つ分離されたクラウドのインスタンスで、国や地域で分離されたリージョン内のサブセットにあたる。ネットワーク帯域幅の増加やゾーン間のレイテンシーの低減などフォールトトレランス(fault tolerance/一部が故障しても全体への機能停止を避ける設計)の強化を目的としている。

今回同社は、需要が多い欧州(ドイツ、英国)、アジア太平洋(東京とオーストラリア シドニー)、北米(ワシントンDC、テキサス州ダラス)の6リージョンの18箇所に新しいAvailability zoneを追加したことを発表しているが、同社では新しく設計されたAvailability zoneの堅牢性をアピール。エクソンモービルの全米10,000箇所で利用できるアプリSpeedpass+、アイ・ヘルス製品を手掛けるボシュロムのGDPR要件準拠での活躍、オーストラリアの大手銀行ウェストパック銀行におけるデュアルロケーションの統合プラットフォーム戦略への貢献などを例示している。

同社は今回の施策を含む同社のグローバル展開がEUの一般データ保護規則(GDPR)など、厳格化するデータ関連規則など自社データに対する制御の強化を目指すユーザーにとって重要なものであることを述べている。