アドビ システムズは11日、約100年の時を経て、当時未完成な形で遺されたスケッチや文字の断片などから、バウハウスの巨匠による5つのフォントを再現したことを発表した。
これら5つのフォントは、1932年にナチスによって学校が閉鎖されて以来、ずっと書庫に眠り続けていたもの。今回の再現は、バウハウスデッサウ財団とのパートナーシップを通じて実現したもので、著名な文字デザイナーであるErik Spiekermann氏とその門下生の手によって、5つの美しい精緻なアルファベットがデジタル化された。
アドビ システムズは今回、Adobe Creative Cloudメンバーに、5つのうち「Joschmi Regular」と「Xants Regular」の2つのフォントの提供をTypekitで開始し、残りの3つを今後数か月の間に順次公開するという。
また、同社はこの復刻されたタイポグラフィセットを使うデザインコンテストを、今後数ヶ月間に5回にわたって開催する。応募者の中から優秀作品を集めた展示会を、ドイツのバウハウスで開催し、最優秀賞の受賞者にはバウハウス遺産群をめぐる旅や賞品が授与される予定だという。
デザインコンテストの第1弾は「ロゴ」で、バウハウス・デッサウがデザインした新しいフォントをひとつ以上使用して、バウハウス・スタイルのデジタルロゴを作成する。優勝者には13インチモデルのMacBook Proと1年間のCreative Cloudサブスクリプションが贈呈されるという。
参加方法は、画像またはBehanceプロジェクトのリンクを、"#AdobeHiddenTreasures"と"#contest"のハッシュタグを付けて、TwitterまたはInstagramでシェアする。