伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は6月8日、セキュリティ対策が脆弱なクラウドへのアクセスを遮断する情報漏洩対策ソリューションの提供を開始した。

新ソリューションは、企業で使われているクラウドのセキュリティリスクについて可視化と分析を行い、必要に応じて社内からクラウドへのアクセスを遮断し、情報の漏洩を防ぐサービス。クラウドだけでなく標的型脅威に対しても、事前に特定してアクセスを遮断する機能を備えている。

また、クラウドサービスのリスクデータベースを持つマカフィーの「McAfee Skyhigh Security Cloud for Shadow IT(Skyhigh Shadow IT)」を可視化と分析で活用し、ドメイン/IPアドレスごとに効率的なインターネットアクセスの管理を可能にする「Akamai Technologies社のEnterprise Threat Protector(Akamai ETP)」でアクセスの遮断を行う。

  • 新ソリューションの概要

    新ソリューションの概要

具体的には、Skyhigh Shadow ITでクラウドとユーザー端末間の通信を仲介し、シャドーITを含めたクラウドの利用とリスクの可視化や監査ログの取得を行い、リスクの評価にあっては一般に普及している2万7000以上のクラウドサービスについて、独自の調査をもとに定量評価したデータベースを利用することが可能。

その後、Akamai ETPで企業がリスクと判断したサービスを登録・設定することで、従業員がインターネットを利用する際に経由するDNSを使ってアクセスを遮断し、Akamaiが管理する世界の3割のインターネット通信からリアルタイムで情報収集と分析を実施したマルウェア、コマンド&コントロール(攻撃者がマルウェアに感染したコンピュータに指令を送り、遠隔操作を行うために用。いる仕組み)、フィッシングサイトなどの情報をもとに標的型脅威を事前に特定してアクセスを遮断する。

CTCは、アクセスを遮断するための設定オペレーションサービスやクラウド利用状況のレポートなどの運用サービスを提供する。今後、流通や製造、金融業などを中心にクラウドを利用する企業向けに展開し、1年間で20社の導入を目指し、価格は1000ユーザーで年間1000万円(税別)~。