日本半導体製造装置協会(SEAJ)と国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は6月5日、2018年第1四半期の半導体製造装置の出荷額が、前四半期比12%増、前年同期比30%増の170億ドルとなり、四半期ごとの出荷額として、過去最高を記録したことを発表した。

地域別では、韓国が前四半期比35%増の62億6000万ドルと高い伸びを継続し、2位以下を大きく引き離している。韓国の大手メモリメーカー2社が、メモリの増産に向けて巨額の設備投資を行っていることを反映した結果と言える。また、同49%増の26億4000万ドルと、こちらも高い伸びを示した中国が、同22%減の22憶7000万ドルにとどまった台湾を抜き2位となった。

この背景には、台湾の雄であるTSMCの設備投資がここ最近、停滞していることがある模様だ。一方、中国では、年内にも国内資本による3社が半導体メモリ(NANDおよびDRAM)の生産を開始する見通しで、継続的な設備投資が結果として現れた形となった。

中国の伸び率は地域別の成長率で見ると最大の伸びを示しており、今年に入ってからの装置導入が活発化していることをうかがわせており、今後も中国への出荷額は増していく見込みだという。

なお、同四半期の装置出荷額において、日本は前年同期比70%増と大きく伸びており、日本の半導体製造装置メーカーも、この世界的な好景気の恩恵を受ける状況となっている。

  • 地域別に見た半導体製造装置の出荷額推移

    地域別に見た半導体製造装置の出荷額推移(出荷額の数値は丸めているため、合計値が合わない場合がある) (出所:SEAJ/SEMI)