丸紅無線通信は6月6日、AI分析映像監視サービス「TRASCOPE-AI」の提供を開始した。

同社は、2016年から映像監視サービス「TRASCOPE」を展開しており、屋外の防犯や遠隔での統合監視用途で導入され、マンション、建設現場、駐車場、鉄道等の法人企業に採用されているという。

新サービスは、既存サービスにおける無線やクラウドを活用したメリットを継承した上で、顔認証、車番検知、行動検知、置去検知など、GPUを搭載したカメラで高度な画像AI分析を可能としている。

カメラ側でAI分析を完結することで、通常のAI分析で必要なサーバは不要になることから、導入費用を大幅に削減するとともに、即時性の高い分析・処理を実現するという。

また、クラウドを介しカメラ側のAI分析結果と他社クラウドサービス、天候、鉄道などのパブリック情報と連携させることで、複合的なAI解析を可能としている。

新サービスは、同社と丸紅OKIネットソリューションズ(om-nix)のシステム構築と販売の協力を得て、展開していく。利用シーン別対応アルゴリズム・用途としては建設現場では顔認証、行動検知で勤怠管理・危険エリアを管理し安全対策を施す。鉄道は滞留検知、行動検知で、ホームからの落下防止・不審行動者の検知する。

公共施設では置去検知、人物追尾で不審者および不審物の検知・追尾する。マンション、ビルでは顔認証、車番検知で入退室管理・駐車場管理・セキュリティ用途に展開。店舗、商業施設では動線分析、属性分析で客層分析などマーケティング用途を想定。

物流倉庫では車番検知、顔認証のアルゴリズムで車両入出庫管理・勤怠管理・セキュリティに対応し、コインパーキングでは車番検知、車種認識で客層分析などのマーケティング用途として展開し、工場では外観検査、顔認証で製品出荷前外観検査・セキュリティ対応を行うという。

今後も丸紅無線通信では回線販売に留まらず、IoTサービスを検討する事業様向けに、丸紅グループの総合力を活かし、無線機器・回線からクラウド、アプリケーション開発まで含めたIoTソリューションをワンストップで提供していくという。