電子文書はうまく運用できれば大きなメリットをもたらす。紙自体のコスト削減のみならず、紙のやりとりにかかる時間、郵送なども同様だ。検索性の高いデジタル文書保管は、参照するのにも奏功する。契約書などの重要文書でも同様だ。
アドビ システムズは1日、同社の電子サインソリューションを不動産情報サービスを行うアットホームと提携、電子サインで契約業務などを行える「スマート契約」として加盟店に提供を開始したことを発表した。
Adobeが提供するクラウドベースのドキュメント管理ソリューションAdobe Document Cloudの電子サインソリューション「Adobe Sign」は、これまで紙で行っていた契約書などへの署名をデジタルに置き換えるもので、法的要件に準拠した電子サインの運用を契約者に提供する。不動産情報サービスを行うアットホームは、54,000以上のネットワーク加盟・利用不動産と提携しており、今回加盟店向けに提供を開始した電子サインサービス「スマート契約」では、利用不動産店が、賃貸物件の契約・更新・解約をはじめとした業務で電子サインを利用できるようになる。
アットホームの執行役員である大保幹彦氏は「不動産の業務(契約業務、更新業務、解約業務)において、非常に多くの文書が紙で取り交わされています。これらの業務がIT化されることによって、業務の効率化、郵送コストの削減、管理リスクの低減に加え、オーナーさまやご契約者様の負担も軽減されることが期待できます。この取組みを通じて、さらなる業務のIT化、効率化に貢献していきたいと考えています。」と、デジタル化が加盟店の業務効率化や契約者の利便性に寄与することへの期待を述べている。