指紋や顔、虹彩など人の生体の個性をもとに認証を行う生体認証はセキュリティへの関心の増加とともに広がりを見せている。富士通と富士通フロンテックは31日、手のひらの静脈パターンを読み取り本人認証を行う生体認証「PalmSecure」シリーズが累計販売台数100万台に到達したことを発表した。

  • 「PalmSecure」シリーズ

    「PalmSecure」シリーズ

人により異なる手のひらにある静脈パターンを認識する「PalmSecure」は、2003年に富士通研究所が開発し2004年に販売を開始。同社が世界で初めて開発した非接触型の静脈認証は、パネルに触れずに手のひらをかざすことで静脈パターンを読み取るもので、改良を重ねたシリーズは精度を上げ、PCにUSB接続で利用するポータプルタイプから業務システムやオフィス機器に用意に認証機能を与えるオールインワンタイプ、OSに依存しないシステム構築のためのボード型と単体から組み込み製品までラインナップも広がっている。

現在、ATMやPCログオン、入退室管理など世界約60カ国、約7,300万人が利用。累計販売台数が100万台に到達した。同社では、今年1月には従業員約8万人を対象とした仮想デスクトップのログイン認証と入退場ゲートでの認証活用を発表、自社の認証セキュリティや業務効率化にも活用しているが、今後も高度なセキュリティと利便性を両立するソリューション・サービスを提供していくとしている。