アジレント・テクノロジーは、臨床的に実証されたPD-L1検査を、悪性黒色腫患者の最適な治療にあたって 日本の医師が判断の補助として利用可能となったことを発表した。

適応承認されたPD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」は、未治療の進行期悪性黒色腫患者において、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)およびヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法もしくはオプジーボ単剤療法とヤーボイ単剤療法を評価した第III相(CheckMate-067)試験で使用されたもので、PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」により測定されたPD-L1発現率は、オプジーボおよびヤーボイの併用療法が検討される悪性黒色腫患者の適切な治療にあたって、判断の補助に役立つ可能性があるという。

がん免疫療法は、身体の免疫系を利用して腫瘍細胞を検知し、攻撃することを補助するものだが、同一の治療法でも個人により異なる反応を示すことが多々見られる。アジレントダコ製品ポートフォリオは、ある特定の治療法に対して、効果を発揮する可能性が高い患者を示す主要なバイオマーカーについて重要な情報を提供しているという。

なお、PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」は、ブリストル・マイヤーズスクイブおよび小野薬品工業と共同開発したもので、すでに複数の適応がん種で使用されている。日本では、 2016年に非扁平上皮非小細胞肺がんで、2017年に頭頸部がんで適応承認されており、今回オプジーボおよびヤーボイの併用療法における悪性黒色腫で適応承認されたということだ。