アクセンチュアとダッソー・システムズ(以下、ダッソー)の2社は、JFEスチールのデジタル変革の一環として、JFEスチールの製造プロセス強化のためのソリューション構築を共同で行ったことを発表した。

鉄鋼の製造工程では複雑な工程計画と管理が不可欠であり、そのために鉄鋼メーカーはこれまで情報システムを自社で構築・運用してきた。しかし、自社による構築のシステムでは、たび重なる業界再編により多くの改修を余儀なくされ、一部の業務は紙ベースでの処理に頼らざるをえないなど、従来型の工程管理には限界が迫っている。一方で、鉄鋼業界はグローバルでの競争に直面しており、顧客満足度・信頼性の向上、付加価値サービスの創出、利益率の確保が重要な課題となっている。

このたびアクセンチュアとダッソーは、こうした鉄鋼業界の現状をふまえ、ダッソーが開発するサプライチェーン計画および最適化(SCP&O)ソフトウェア「Quintiq」に基づくソリューションを構築した。同ソリューションは2018年中の稼動開始を目指しているという。

両社は共同で、幅広い業界の顧客に対する取り組みを行っている。アクセンチュアのビジネス・コンサルティングと専門知識、ダッソーが提唱する革新的なビジョンと実現のためのソフトウェアを組み合わせることで、3Dを使った最高レベルのユーザー・エクスペリエンスを備えた顧客の業界に応じたソリューションを提供し、イノベーションとコラボレーションを通じた可能性を広げるとしている。

なお、Quintiqは生産、物流、人員配置計画ならびに業務計画策定・最適化支援のソフトウエア。2014年にダッソー・システムズが買収し、その完全子会社となった。現在、製造や物流、航空・運輸を含む世界80カ国、500箇所を超える顧客が採用しているという。