アクセンチュアは5月25日、世界6カ国(日本、中国、フランス、ドイツ、イタリア、米国)、6業界(自動車、トラック、自動車部品、産業/電気機器、重機、耐久消費財)の年商5億ドル以上のメーカー500社を対象に実施したAI活用に関する調査結果を発表した。

同調査対象の企業の98%がAIを活用して製品の改善に着手し始めている一方、AI活用に関する全体ビジョンを定めている企業の割合は16%にとどまったという。

また、AIが組み込まれた製品に開発資源を投入している割合は5%、AIソリューションを大規模に活用している割合は2%となった。

大規模に活用している企業は、AIソリューションのうち、コンピュータビジョン(画像や映像の認識技術:73%)、ディープラーニング(64%)、RPA(64%)を活用する予定と回答した。

企業がAI活用を試みる際に直面している課題としては、「データ品質」(51%)、「データ セキュリティとサイバー セキュリティ」(45%)、「AI組み込み型ソリューションを“買うか作るか”の判断」(45%)、「データ共有と知的財産の保護」(40%)が多く挙がったという。

加えて、業界によってAI活用の進捗度が異なることもわかっており、自動車メーカーはAI構想を積極的に実行している企業の割合が高く、9%が第3段階に達しており、第4段階まで進んでいる企業は5%存在する。一方、耐久消費財メーカーと産業機器/重機メーカーにおいて、第3段階に達している企業はそれぞれ7%と3%で、第4段階の企業はいずれも1%にとどまっている。

  • 業界別で見たAI活用の進捗度 資料:アクセンチュア