IDC Japanは5月21日、国内ミドルウェア市場を調査し、2022年までの同市場の予測を発表した。2017年における同市場の規模は、2016年比6.8%増の4604億5700万円だとなり、2022年まで年間平均成長率(CAGR) 7.3%で成長を続け、2022年における規模は6559億3800万円に拡大するという。

  • 国内ミドルウェア市場規模の推移と予測(2017~2022年)

    国内ミドルウェア市場規模の推移と予測(2017~2022年)

同社では同市場を、アプリケーションプラットフォーム、データ管理ソフトウェア、インテグレーション/オーケストレーションミドルウェア市場の3つの中分類市場および、それぞれに含む13の機能別市場に分類している。

2017年の同市場は、企業のシステム基盤のクラウド移行が進展する中でクラウド型DWH(データ・ウェアハウス)ソリューションやモデル駆動型のAPaaS(Application Platform as a Service)などのPaaSが好調であり、市場の拡大に貢献したという。

2022年までの同市場では、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた投資の進展が期待でき、今後の同市場における幅広い分野の成長を促すと予測している。DXの推進とクラウド利用の拡大は、API(Application Programming Interface)を通じた社内外のクラウド連携の高度化とリアルタイムアナリティクスに対するニーズを拡大するという。

同社のソフトウェア&セキュリティ シニアマーケットアナリストである草地慎太郎氏は「企業のパブリッククラウド活用の進展は複数のサービスを使い分けるマルチクラウド環境へと向かっている。サプライヤーは企業のDXを支援するためにインテグレーションミドルウェアを活用したセキュアで高効率なマルチクラウドインテグレーションの提案が求められる」と分析している。