NTTドコモは5月21日、日本ウインドサーフィン協会(JWA)と、2018年5月10日～15日に開催されたANAウインドサーフィンワールドカップ横須賀大会において、28GHz帯における第5世代移動通信方式(5G)を用いた海上での無線通信による4K映像の伝送実験に成功したと発表した。

  • 実証実験の概要

    実証実験の概要

同実験は5Gをを活用して、マリンスポーツなど観客から離れた位置で競技する選手の動きを迫力ある映像で観客に届けるパブリックビューイングサービスを想定して実施された。具体的には、ウインドサーフィンワールドカップの会場において、海岸から300m～1km離れた海上に停泊させた小型船舶のデッキに設置したカメラや、ドローンに搭載したカメラでライブビューイング用の映像を撮影し、船舶内で映像を4K映像に集約した後に、同船舶内にドコモが搭載した5G移動局から陸上に設置した5G基地局に向けて無線伝送した。

  • 船舶に搭載した5G移動局

    船舶に搭載した5G移動局

  • 船舶のデッキ上の5G移動局

    船舶のデッキ上の5G移動局

  • 競技映像撮影中の船舶

    競技映像撮影中の船舶

  • パブリックビューイング会場

    パブリックビューイング会場

基地局および移動局の双方に実装したビームフォーミング技術を前提に、2段階のビームサーチによる高効率かつ高精度の3Dビーム追従技術を駆使することで、波による揺動などの影響を受ける海上でも安定した無線伝送を可能とし、最大1.1Gbpsの上りリンク伝送を実現した。