The Linux Foundationは現地時間16日、オープンソースのブロックチェーン共同開発プロジェクトHyperledgerにドイツ銀行がプレミアムメンバーとして参加することを発表した。
Hyperledgerは、LinuxのカーネルをはじめとしたオープンソーステクノロジーをホストするThe Linux Foundationがブロックチェーンの広範なインキュベートを目的として業界を超えた団体やメンバーとともに取り組むプロジェクト。ユースケースが異なるプロジェクト成果物が現在公式サイトには掲載されており、Hyperledger Sawtooth、Hyperledger IROHA、Hyperledger Fabric、Hyperledger Burrow、Hyperledger Indyの5つのフレームワークとHyperledger Caliper、Hyperledger Cello、Hyperledger Composer、Hyperledger Explorer、Hyperledger Quiltの5つのツールが並んでいる。"LEARN MORE"をクリックしてそれぞれのWebサイトへ行き、"GET THE CODE"をクリックするとGitHubからソースコードを得られる。
改ざん困難な同一性担保を提供するブロックチェーンの利用用途は広く、業界を問わず広範な世界各地の業界、企業からのメンバー参加があるHyperledgerだが、独国のメガバンクであるドイツ銀行(Deutsche Bank AG)がプレミアムメンバーに加わったことをThe Linux Foundationは16日(現地時間)に発表した。
HyperledgerのエグゼクティブディレクターであるBrian Behlendorf氏は「ドイツ銀行のような大手銀行がプレミアメンバーのリストに加わることは、Hyperledgerが金融サービス市場にもたらす価値を証明しています。彼らの支援とグローバルリーチにより、顧客身元確認 (KYC) / 決済 / 取引をはじめHyperledgerテクノロジーに基づくデプロイメントが、より多くのグローバルな本番環境で促進することを期待しています。」と述べている。
参加するドイツ銀行のDeutsche Bank Labs United Kingdom and Irelandの代表であるJon Pearson氏は「プレミアメンバーとして、私たちの専門知識とグローバルネットワークがオープンソースの分散台帳テクノロジーの進歩を支援し、またドイツ銀行のクライアントによる自社と取引パートナーの財務的な改善に求められる複雑なニーズに対してより良い対応が可能になることを望んでいます。」とコメントを発表している。
規模を問わず現在230以上の企業が参加するHyperledgerだが、主要な役割を担うプレミアムメンバーには従来、Accenture、Airbus、American Express、Baidu、Change Healthcare、Cisco、Daimler、Digital Asset、DTCC、富士通、日立製作所、IBM、Intel、J.P. Morgan、NEC、SAP、Tradeshift、Wanda FFan Technologyの各社が参加している。