ソニーは、IoT向けスマートセンシングプロセッサ搭載ボード「SPRESENSE」(スプレッセンス)のメインボード「CXD5602PWBMAIN1」と拡張ボード「CXD5602PWBEXT1」の2点を商品化し、7月31日に販売を開始することを発表した。価格はメインボードが5,500円、拡張ボードが3,500円(どちらも価格は税抜)。
同製品は、ソニーが培ってきた高性能なGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機や、高音質なハイレゾリューション・オーディオ(ハイレゾ)音源対応のオーディオコーデック等を内蔵したマルチCPU構成採用の独自のボード。
メインボードは、低消費電力でありながら、GNSS受信機やハイレゾ音源対応のオーディオコーデック等を内蔵するとともに、6個のCPUを搭載したマルチコア構成を採用することで、個人でも容易に高性能で汎用性の高いアプリケーションの開発を可能とするスマートセンシングプロセッサ搭載ボードとなっている。
例えば、GNSS測位技術と高機能プロセッサを活用して飛行制御を行うドローン、音声で操作するスマートスピーカー、低消費電力のセンシングカメラなどのIoT端末や、各種センサーと組み合わせた工場の製造ライン異常を検知するシステムなどに利用できる。
一方、メインボードに組み合わせて使用できる拡張ボードは、ヘッドホン端子、マイク端子、SDカードスロットを備えており、録音・再生などを行うオーディオアプリケーションの開発に活用できる。また、メインボードのI/O電圧を1.8Vから3.3Vもしくは5.0Vに変換が可能なコネクターを備えており、オープンプラットフォームに対応した一部の汎用拡張基板を接続、活用できる。
ソニーは、同製品のソフトウェアならびにハードウェアの技術情報をオープンプラットフォームとして、一般ユーザーにも広く公開することで、幅広いアプリケーション開発を可能とし、市場の拡大を図っていく。同製品のソフトウェアならびにハードウェアの技術情報は、「Sony Developer World」SPRESENSE専用ページにて公開される。ソフトウェア開発環境は、「Arduino IDE」「Eclipse IDE」などに対応し、幅広いアプリケーション開発を可能となっている。