ジャパンディスプレイは、仮想現実ヘッドマウントディスプレイ(以下 VR-HMD)専用の3.25型1001ppi 低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレイ(以下 LTPS TFT-LCD)を開発したことを発表した。
VR-HMDでは、自然で緻密な動画表現が求められるため、ディスプレイの高精細化や動画ぼやけの抑制、レイテンシーの低減が必要である。同社は昨年、レンズ越しに見える画素の固定パターンを抑制するために、803ppiの高精細ディスプレイを開発したが、VR-HMDをより小型軽量化するにはディスプレイをより小さく、レンズ倍率をより大きくする必要がある。800ppiの精細度では不十分であり、1000ppi以上の更なる高精細化が求められている。
今回、同社が開発した1001ppi LTPS TFT-LCDは、803ppi LTPS TFT-LCDをさらに高精細化したのに加え、画素の応答速度を4.5ミリ秒から2.2ミリ秒に改善し、動画ぼやけを抑制した。また、リフレッシュレートは、現状主流の90Hzを120Hzまで高めたことで、レイテンシーを低減させている。同ディスプレイを用いたVR-HMDでは、ユーザがより現実に近い視覚、体感を得ることができるということだ。
なお、同社は、5月に米国ロサンゼルスで開催される電子ディスプレイ業界世界最大級の国際学会「SID DISPLAY WEEK 2018」において、高精細VR専用液晶ディスプレイ1001ppiの技術展示を行う。