SAPジャパンは5月11日、物理資産の同等物を仮想的に作成し、センサフィードに基づいてリアルタイムでインテリジェントな分析を提供するクラウドベースのソリューション「SAP Predictive Engineering Insights(エスエーピー・プレディクティブ・エンジニアリング・インサイツ)の提供を開始した。

新ソリューションは、同社が買収したノルウェーのFedem Technologyのデジタル・ツイン・テクノロジーを基盤として構築し、産業資産の可用性とパフォーマンスを高めるほか、設備所有者もリアルタイムの資産パフォーマンス管理のシミュレーションと組み合わせたビッグデータ分析を利用できるという。

物理的な検査に代わり、継続的なリアルタイムのデジタル検査と分析を可能とし、センサデータに基づいて力、応力、疲労を計算する標準的なエンジニアリング手法と3Dエンジンを組み合わせ、エンジニアリングインサイトを視覚化して提供するという。

また、ユーザーはエンジニアリングインサイトを活用し、資産のパフォーマンスと信頼性を予測して向上させることができるようになるという。

加えて、SAP Predictive Maintenance and ServiceやSAP Asset Intelligence NetworkをはじめとしたSAP Leonardoベースの資産管理ソリューションに、リアルタイムのエンジニアリングインサイトを組み合わせることで、業務を効率化することを可能としている。

SAPは資産と製品の仮想的定義、物理的定義、条件的定義、商業的定義をリアルタイムに同期するデジタルツインのネットワークを設計中。同ネットワークにより、イノベーションの加速、業績状況の最適化、サービス要件の予測、診断の改善、バリューネットワーク全体での的確な意思決定をサポートすることを目指す考えだ。