日本ユニシスは5月9日、新たなビジネス領域での事業可能性の検討に向け、米シリコンバレーに拠点を置く日本の農業ベンチャーであるKakaxiに出資したと発表した。
今回の出資によりユニシスは今後、同社が持つICTとセキュアなビックデータ管理・運用ノウハウを連携させた日本国内でのサービス構築のほか、農業分野以外においても多様なモニタリングデータからの情報産業化への可能性の検討に取り組むとしている。
Kakaxiは、農業の生産性向上に寄与する各種データを安価に取得できる農地モニタリングIoTデバイス「KAKAXI」の研究開発・販売を行い、海外展開および同デバイスの量産化を進めており、農業を1次産業から情報産業に変えることを目指し、米国において農地モニタリングIoTデバイスとして開発・提供している。
太陽光稼働で内蔵カメラが定期的に農場を撮影し、同時に温度・湿度・日射量・雨量を測定。計測データはデバイスに内蔵する通信機能で、クラウドにアップされウェブ経由で閲覧できる。
今後も、オプション機能でECセンサや土壌水分量センサ、樹液流量センサなどと接続し、取得可能なデータを拡充し、農業のIoT化を図ることで、さらなる農業生産の向上に寄与するという。
ユニシスは、同デバイスを利用し、幅広い業界におけるユーザー企業のセンシティブな情報のセキュアな管理実績やノウハウとの連携により、今後ビックデータ化が進む農業生産情報の運用管理、データ利活用プラットフォームなど大規模事業への拡大や、日本国内におけるKakaxiの事業展開を支援していく。
また、農地のモニタリングに留まらず、多様な生産管理現場のモニタリングデバイスとして、幅広い分野のユーザー企業とのオープンイノベーションで同デバイスを利用するサービスモデルを検討し、情報産業のプラットフォーマーを目指す。