Microsoftは、米国ワシントン州レドモンドで開催されている開発者向け会議「Microsoft Build 2018」において、Microsoft 365を開発プラットフォームとした開発者支援向けの新機能を発表、企業のニーズに応じたセキュアな環境構築支援を打ち出した。
IT管理者が充分に確保できない企業が圧倒的に多いなか、安全な環境でITを使った生産性を向上させるために用意されている統合的なスイートであるMicrosoft 365。過去資産も継承しやすいOffice 365、テレワークを実現するには必須となる"Enterprise Mobility + Security"とセキュアなWindows 10で実現する枠組みは、エンドユーザーが自らIT生産性を高められる機能群を備えている。
Microsoft Graphは、スケジュール作成、組織データの取得、ダッシュボード作成など組織構造とビジネス承認を組み合わせたスマートワークフローを使ってMicrosoft 365のデータを制御できる。.NETラインナップもちろんJavaScriptやRuby、PHP、AndroidやiOS各SDKを通じての開発が可能で、Microsoftクラウド内のユーザー、組織データをひとつのエンドポイントを介してアプリケーションを構築できる枠組みだ。今回、このMicrosoft GraphにMicrosoft Teams APIの追加と更新、Teamsにおける組織独自のアプリケーションサポート、SharePointとMicrosoft Teamsの統合強化、2017年のBuildで発表されたマルチプラットフォームでのJSONを用いたカード式のコンテンツ開発Adaptive CardsのMicrosoft 365内でのサポートを発表している。Microsoft 365を用いた実効性のある開発工程の構築を実現することで、生産性を高めていこうという狙いだ。
Microsoftのコーポレートバイスプレジデント、Joe Belfiore氏は「Microsoft 365を利用することで、世界中の人々がすばらしい仕事を行うことができます。1億3,500万人の企業の月間アクティブユーザーがいるOffice 365、そして約7億台のWindows 10のネットに接続されたデバイスにより、Microsoft 365は、開発者が、人々の働き方や働く場所にリーチできるよう支援します。」とMicrosoft 365による開発環境の支援が働き方の改革に寄与することを述べている。