マクニカネットワークスは5月8日、IoTサービスの実用化に向けてLoRaWANネットワークを利用したパッケージ製品(LPWAパッケージ)を発表し、6月から提供を開始すると発表した。

IoT無線の技術LoRaWANは、免許不要なサブギガ(日本では920MHz)帯を利用しているため、任意の場所でいつでもインフラを構築できる新しい無線通信規格であり、すでに世界中の100以上の国と地域で使用されている。

従来の無線技術と比較して省電力で広範囲をカバーするため、電源の確保が難しい場所や従来の無線では電波が届きにくい場所でも利用することを可能としている。

IoTサービスの導入もしくは事業化には、必要な部品の選定や調達して組み合わせる必要があるほか、LoRaWANは比較的新しい技術であるため、知識や経験が豊富でない、国内で使用できるエンド端末が限られているなどの制約もあり、導入には時間と労力を要するため、LoRaWANを用いたIoTサービスの実用化が進んでいないことが現状だという。

今回提供するLPWAパッケージは、スマートオフィスやスマートビルディングなどに適した(1)トイレの利用モニタリング、(2)空間環境モニタリング、(3)駐車場モニタリングの3種類。

同社で取り扱う各社製品を用いて、ネットワークサーバ、ゲートウェイ、エンド端末、表示アプリケーションをワンパケージ化し、IoTサービスの導入もしくは事業化を検討している顧客がすぐに導入できるLoRaWANを活用した製品となる。

トイレの利用モニタリングは、ドアの開閉センサを使用し、トイレの利用状況を見える化することで、混雑の緩和、利便性の向上、体調不良のユーザの見守りサポートなどを行う。

  • トイレ利用モニタリングのイメージ

    トイレ利用モニタリングのイメージ

空間環境モニタリングは、室内の温度や湿度を取得するセンサを使用し、空間環境を見える化することで、寒暖差の把握、エネルギーの効率利用、職場環境の向上などに役立てる。

  • 空間環境モニタリングのイメージ

    空間環境モニタリングのイメージ

駐車場モニタリングは、パーキング用赤外線センサを使用し、駐車状況を見える化することで、人手不足の解消、利用状況の把握のサポート、利便性の向上などを図る。

  • 駐車場モニタリング

    駐車場モニタリング