米Googleは5月3日 (現地時間)、「高度な保護機能プログラム (Advanced Protection Program)」の提供をiOSの標準アプリ (メール、カレンダー、連絡先)に拡大した。

高度な保護機能プログラムは、Googleアカウントにより強固なセキュリティを提供する。ビジネスリーダーやジャーナリスト、政治関係者といった標的型のオンライン攻撃のリスクが高いアカウントを保護するプログラムだ。具体的には、以下の3つの保護機能を追加する。

  • 新しいデバイスからのログインに物理セキュリティキーを要求 (フィッシング対策)
  • GmailやGoogleドライブ内のファイルなど機密データへのサードパーティ製アプリによるアクセスを制限
  • アカウント復旧処理への手順追加 (不正アクセスや乗っ取り対策)

これまでアクセス制限を受けるアプリにiOSの標準アプリも含まれており、iPhoneやiPadではGmailアプリなどGoogleのアプリを使う必要があった。今回のアップデートによって、iOS標準アプリ (メール、カレンダー、連絡先)からでも、高度な保護機能プログラムを使用しているGoogleアカウントにサインインすると、サインインを完了させるための手順の説明が表示される。それに従うことでGoogleデータにアクセスできるようになる。

高度な保護機能プログラムは強固なセキュリティに利便性が犠牲になるのが難点だったが、GoogleはiOS標準アプリの他にもサポートアプリを拡大していくとしている。