ファーウェイは、20以上の国際的な業界団体と業界をリードする産業機器ベンダーとともに、6つの主要な産業インターネットシナリオをカバーした「TSN(Time-Sensitive Networking)+OPC UA(Unified Architecture)」を活用したスマート製造テストベッドを発表した。
このテストベッドは、複雑な環境下におけるTSNネットワークの高い確定性と低遅延を検証し、産業シナリオにおけるモーションコントロールの厳格な同期を保証するもの。なお、参加している企業・団体は、AII(Alliance of Industrial Internet)、Avnuアライアンス、ECC(Edge Computing Consortium)、独フラウンホーファー オープン通信システム研究所、ファーウェイ、仏シュナイダーエレクトリック、中国のホリシス、米ナショナルインスツルメンツ、オーストリアのB&Rインダストリアルオートメーション、同TTTech、米スパイレントコミュニケーションズなどが挙げられる。
同テストベッドが発表されたハノーバーメッセ2018では、実際のスマート製造の各種条件をシミュレーションし、主要な技術的ハイライトである「TSN + OPC UA」が披露された。「TSN + OPC UA」は、予防保全、データ分析、機械学習、AIなどの新たなテクノロジーの主要な原動力となるもので、ダウンタイムの短縮、総合設備効率の向上、TCOの削減を通じて産業機器メーカーの効率性向上を支援するという。
また同テストベッドは、OPC UA標準に準拠しているため、マルチベンダーの複数のデバイスをひとつのシステム上で容易に相互連携することができる。TSNテストベッドでは、SDN技術を統合することで、正確なタイミングでトラフィックの優先度付けを行い、リアルタイムおよび非リアルタイムの双方のデータ伝送をひとつのネットワーク上で実現でき、ネットワーク全体で機械、人、モノに対して接続性と相互運用性を確保し、産業インターネットにおける"ラストワンマイル"の橋渡しをするという。
ファーウェイは、業界をリードする数社の企業とともに、TSNによる予防保全、モーターの同期、レーシングカーゲーム、プロッターモーションコントロール、LED同期、OPC UA over TSNの6つの産業インターネットシナリオに対して、スマート製造テストベッドを構築した。スパイレントコミュニケーションズの試験用デバイスを使用して、TSNトラフィックと非TSNトラフィックを発生させ、新しい産業用ネットワークアーキテクチャやサービスがもたらす利点を証明するとのことだ。