2018年4月13日から15日まで、パシフィコ横浜にて開催された「国際医用画像総合展(ITEM in JRC)」において島津製作所は、血液や尿などの生体試料を分析する際の前処理を自動化する装置「CLAM-2000CL」やデジタル式回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution MX8 Version」、痛みのない乳がん検査を実現する「Elmammmo Avant Class」などを展示した。
CLAM-2000CLは、同社の質量分析装置である「NexwraLC-MS/MS」と接続することが可能で、これにより作業者は、検体の前処理から、NexwraLC-MS/MSによる分析を全自動で実行できるようになった。
また、NexwraLC-MS/MSは、新生児マススクリーニングや個別化医療による患者負担の少ない抗がん剤投与を支援するクラスI医療機器の分析装置。高感度(UFsensitivity)、高速正負イオン化切替(UFswitching)と高速MRM(UF-MRM)、高速スキャン(UFscanning )を兼ね備える同社独自の「UF Technologies」を採用することにより、高感度と高速を両立している。
MobileDaRt Evolution MX8 Versionは、病棟回診や緊急性の高い医療現場での検査に用いられる、デジタル式回診用X線撮影装置。パワーアシスト機能が搭載されており、軽い力で押して動かすことができ、さまざまな場所でのX線撮影を実現する。自然なハンドル操作や大画面モニタ、充実した収納などの基本性能にも強みを有していることも特徴だ。
Elmammo Avant Classは、2014年に同社が製品化した乳房専用のPET装置である「Elmammo」の最新装置だ。患者はベッドにうつぶせになり、穴に乳房を差し込むような形で検査を行う。
最新機種となる今回の装置では、従来機と比べ、胸壁の傍にある病変が撮像視野外となるブラインドエリアを縮小したほか、顔に当たる寝台の凹みを深くすることで検査中における首の負担を軽減することに成功した。