ZMPは4月25日、自動運転技術を用いた移動サービスの開発・検証のニーズに対応するためとして、スマートフォンで自動運転車両を呼び出すことを可能にするサービスのパッケージ販売を開始した。
新パッケージでは、実験車両として2015年から販売実績がある市販のハイブリッドミニバンをベースとした自動運転技術開発プラットフォーム「RoboCar MiniVan」に、周囲をセンシングするレーザースキャナ、単眼カメラ、ステレオカメラ「RoboVision」、車両の位置や挙動を計測するGPSや慣性センサ、取得したセンサデータを統合し自動運転を行う人工知能(AI)を搭載の車載コンピュータ「IZAC」などをシステム構築した車両を利用する。
具体的なパッケージ内容は、RoboCar MiniVan(自動運転走行に必要なセンサーを含む)、IZAC(基本ライセンス料+制御コンポーネントオプション、走行テスト費用を含む)、高精度マップ、実証実験用スマートフォンアプリ・システム、実証実験の計画と実験シナリオの立案支援、実験シナリオ実現に向けたソフトウェアカスタマイズ、対象地域の行政・警察機関への届出に関する支援、実験実施に関するエンジニアリングサポート、実験実施に関するオペレーションサポート(現地調整役、実験実施用ドライバー、サポートカーなど)。
また、移動サービスを意識し、スマートフォンでの車両の呼び出しやドアのコントロールも可能だという。利用例としては、過疎地域での移動サービスの有効性確認を目的とした検証や、ADAS・自動運転技術開発向けの公道での実証実験などでの利用を想定している。
同社で蓄積した公道実証実験の実績・ノウハウを集約し、技術アドバイスや実施計画の運用サポート、また走行時のドライバーやサポートカー走行についても要望に応じてサポートするという。
なお、同社が東京のお台場で実施した自動運転実験で利用した機能としては、前車追従機能、周辺物体検出(周辺車両、歩行者)、レーンキープ、レーンチェンジ、信号認識(矢印信号含む)、交差点右左折走行、路駐車両回避、登録ルート走行、スマートフォンでの呼び出し、ドアのコントロールがある。
ただし、これらの機能を要望エリアにおいて、すべて実現可能であることを保証するものではないとしている。価格は、ベースとなる実験車両である「RoboCar MiniVan」が1800万円(税別)~。