台湾の市場調査企業TrendForceのメモリ市場動向調査部門DRAMeXchangeは、NAND型フラッシュメモリの市場は2018年第1四半期にわずかな供給過剰を見せ、第2四半期も需要は前四半期比で増加するものの、市場成長の勢いは弱いことから、供給過剰気味が継続され、その結果、NANDの価格も下落傾向が続くものとの予測を公表した。

毎年第2四半期は、ピークシーズンにあたるため全体的には需要が増加することから、価格低下の影響もあり、市場は回復することが期待されるという。また、スマートフォン1台あたりに搭載されるNANDの搭載量の伸びも着実に増加していることが、これを後押しするものとなるとも説明している。

また、供給側としては供給過剰になるとの見方から、2018年上半期の増産を控えたメーカーもある。この結果、次世代となる90層台のNAND製品の大量生産も2019年まで延びたと見られるほか、大量生産を目論む中国Yangtze Memory Technologies(YMTC)の影響もまだ2018年のうちは限定的であると見られ、比較的落ち着いた動きとなる見通しだという。

そのため、NAND市場は2018年下期には供給が逆にひっ迫する可能性があるともDRAMeXchangeは見ており、2018年第2四半期中に需給バランスが安定した水準に収まる動きを見せれば、NANDを活用した各種アプリケーションの価格も落ち着きを見せるようになるものとしている。