出光興産は、中国における有機EL材料のさらなる需要拡大に備え、供給体制と技術支援を強化するため、中国四川省成都高新技術産業開発区政府と基本合意に至り、2018年度第1四半期に、有機EL材料事業に関する現地法人「出光電子材料(中国)有限公司」を設立すると発表した。

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    四川省成都高新技術産業開発区

出光電子材料(中国)有限公司は、有機EL材料事業における中国顧客への技術支援をさらに強化するため評価体制を構築するとともに、顧客に安定供給の責任を果たすことを目的として設立されたもの。近年、多くの製品に有機ELディスプレイの採用が進んでおり、中国においては、政府が推進するディスプレイ産業の振興政策を背景として、大手ディスプレイメーカー各社を中心に有機ELディスプレイ製造設備への投資が加速している。

出光興産は、2017年、上海市に出光電子材料(上海)有限公司を設立し、有機EL材料事業におけるカスタマーサポートやマーケティング活動を行ってきた。また、同社は静岡県御前崎市及び韓国京幾道パジュ市に有機EL材料製造工場を有しており、出光電子材料(中国)有限公司は同社第三の製造拠点になる。今後は、会社設立手続きを経て、2019年度中に有機EL材料製造工場を完工し、商業生産開始を目指すという。

なお、同社グループの2018年度連結業績予想は5月15日に開示予定となっているが、今回の現地法人設立による当該業績予想への影響は無いということだ。