2018年4月11日から13日まで、ポートメッセなごやにて開催されている「ものづくりワールド2018」においてミツトヨは、三次元測定機用自動測定プログラム生成ソフトウェア「MiCAT Planner」や、データ収集・解析ソフトウェアの「MeasurLink」を用いたソリューションなどを展示している。
ワンクリックで測定プログラムを生成
MiCAT Plannerは、3D CADとPMI(製品製造情報)を利用した、ワンクリックでの測定プログラム自動生成を可能にするソフトウェア。このソフトウェアを用いた測定プログラム生成は、汎用ソフトでの測定プログラミング作成と比較した場合に、最大95%の削減が可能であり、測定業務の効率化に貢献する。
同ソフトウェアを用いた自動測定プログラムの生成プロセスは以下の通り。
- CADデータの入力
- MOSMOS(測定装置用ソフトウェア)で定義されたCMMシステム構成情報の読み込み
- 測定ルールの作成と編集
- CADデータへのGD&T(公差情報)追加
- 各パラメータの設定(移動スピード、測定スピード、干渉チェック用、etc…)
- 測定点や測定パスを3Dビューで確認
- 自動測定プログラム生成
- MCOSMOS用パートプログラムへの変換
データをリアルタイムで確認し、不良品の流出を防ぐ
一方のMeasurLinkは、各種測定機器のデータを収集し、管理図、ヒストグラム、工程能力指数などの統計処理結果を表示するソフトウェア。これにより、生産ラインから得たデータの見える化を実現できることに加え、特定の情報を抽出・分析することによって、現場へのフィードバックにつなげることができるため、生産能力の向上に貢献する。
ブース内では、このソフトウェアを利用したソリューションの一例として、同社のCNC画像測定器である「Quick Vision Active」を用いた展示がなされている。
Quick Vision Activeは、画像測定機の普及に伴い高まっている「検査工数とコスト低減をしたい」という市場の要求に応えるために、手軽に観察像の変倍が可能なズームレンズや、高精細なカラー画像を映し出すカメラを搭載し、扱いやすく、幅広い用途に使用されることを目的として開発されたもの。
この展示の作業フローは以下の通り。
- ロボット先端に取り付けたレーザーセンサで、ワーク位置を認識
- ワークを自動ピッキング
- 測定機(Quick Vision Active)へワークを搬入
- 測定の実行
- 測定の完了
- 測定器からワークを排出
これらの工程をMeasurLinkと組み合わせれば、測定データをリアルタイムに監視できるようになるため、異常の前兆を早期に発見し、不良品の流出を未然に防ぐことができるというわけだ。
同社ブースではそのほか、CNC表面粗さ・輪郭形状測定機、ロックウェル硬さ試験機、アーム型三次元測定機などの展示も行われている。