昨今、メディアで見掛けない日はないほどテクノロジー業界はもちろん、流通や小売り等の業界からも注目を集めているAI・人工知能を用いたソリューション。政府が“一億総活躍社会”の実現を目指し、成長と分配の好循環を狙う“働き方改革”の一翼を担うと期待されているAI・人工知能をあまねく企業で利活用するべく、各社独自のアプローチで様々なサービスを展開している。それらソリューションが4月3日から5日、東京ビッグサイトで開催された「第2回AI・人工知能EXPO」に集結した。本稿では、会場内でキラリと光を放っていたU-NEXTマーケティングブースにスポットを当てて紹介していこう。
U-NEXTマーケティングブースでは「人から対話AIへ コールセンターイノベーション」というキャッチコピーのもとAI・人工知能を用いた「AIコンシェルジュ」が展示されていた。この「AIコンシェルジュ」は、顧客から企業への問い合わせに対する対応や商品の購入、サービスの申込み受付等のコンタクトセンター業務をAIロボットが行うというもの。具体的なサービスイメージとしては、読者の皆さまも1度は経験があるであろうサポートセンター等への電話問い合わせが有人オペレーターではなくAIロボットが行っているとご想像いただきたい。顧客が電話口で話した会話の内容を認識し、ごく自然なかたちで合成音声によって返答する、音声対音声のコミュニケーションが図れるというものだ。
例えば、「この製品の使い方がわからない」といった顧客の「困った」に答えるFAQ対応はもちろん、「○月×日のチケットがとりたい」のような「したい」にも応えてくれるという優れもの。万一、複雑な問い合わせやイレギュラー等が発生した場合は、速やかに有人オペレーターへ転送し対処することも可能となっている。もうひとつユニークなのが、顧客の「忘れてた」に対応するリマインドコールが行えるという点だ。入金期限の案内や旅行等の予約前日のリマインドを自動発信しさりげなくアシストしてくれるため、顧客にとっても本ソリューションを導入した企業にとっても“Win Win”というわけだ。
この「AIコンシェルジュ」を導入することによって、従来は顧客対応後に報告書をまとめるといった後処理が必要なくなること、そして、少人数で24時間365日の運用も可能なため、大幅なコストの削減はもちろん対応時間や待ち時間の短縮に寄与してくれる。さらに、多言語での対話にも対応しているため、今後より一層伸びていくであろう外国人へのホスピタリティといった面でも効果が期待できるのではないだろうか。
また、「AIコンシェルジュ」は“ソリューションを提供して終わり”ではなく、サポート体制が充実しているのも導入企業にとっては心強いことだろう。顧客との会話が想定通りに進まない、顧客が求めていた回答ができないといったエラーケースを発見・修正方法の提案はもちろん、「AIコンシェルジュ」に修正・再学習を施し、より高い精度での運用をともに創り上げてくれる。
コンタクトセンターの維持・運営を行っている企業はもちろん、昨今話題の飲食店におけるドタキャン問題の解消にも寄与する可能性を秘めた「AIコンシェルジュ」。AI・人工知能を利活用しコア業務への人材集約が狙える本ソリューションで、業務効率化を図り働き方を改革してみては?
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