パイオニアは2日、同社の走行空間センサー「3D-LiDAR」が、協業を進めているエヌビディアの自動運転用ソフトウェア開発キット(SDK)「NVIDIA DriveWorks」に対応したことを発表した。

「3D-LiDAR」は、遠方の物体までの高精度な距離の測定や、物体の大きさを検出できる走行空間センサー。物体形状の把握も可能なため、自動運転に不可欠なキーデバイスとなる。パイオニアは、2020年以降の量産化を目指し、高性能で小型、軽量、低コストな3D-LiDARの開発を進めており、昨年9月より国内外の自動車メーカーやICT関連企業などへ3D-LiDARのサンプル供給を開始している。

一方、自動運転用SDK「NVIDIA DriveWorks」には、自動運転用のリファレンスアプリケーション、ツール、ライブラリモジュールが含まれ、「NVIDIA DRIVE AI コンピューティングプラットフォーム」を活用して開発を進めるメーカーやデベロッパーをサポートしている。

エヌビディアのテクニカル・マーケティングのシニアディレクターであるグレン・シュスター氏は、次のように述べている。「3D‐LiDARは大量のデータを生成するため、センサーによって収集された情報を正しく理解するには、多大な計算能力および深い専門知識が求められます。NVIDIA DRIVE のエコシステムの一部として、パイオニアの3D-LiDARは世界中の自動運転車の研究開発を加速させるでしょう。」

一方、パイオニアの執行役員 自動運転事業開発部長である西村紳介氏は、次のように語っている。「エヌビディアとの連携により、当社の3D-LiDARを利活用しやすい環境のご提供が可能となり、今後の自動運転の実現に大きく貢献できるものと信じております。」