日本電気(NEC)とイーエムシステムズは3月29日、健康・医療分野の新たなサービス創出において2018年3月から協業を開始すると発表した。
NECは、「Quality of Life」実現のため、健康・医療情報利活用基盤を軸として業種を超えた本人の同意に基づくパーソナルデータの利活用やより個人最適化された新たなヘルスケアサービスの創出を進めている。イーエムシステムズは、診療所向け電子カルテ・医事会計システム事業の拡大や介護サービス事業者向けシステムを手がけている。
両社は、今回の協業を通じて、国民の健康管理や維持に貢献するPHR普及に取り組み、国民と病院・診療所・保険薬局等が密接なコミュニケーションを実現する仕組みを社会実装していくことで、最適な医療の提供や、国民の健康寿命延伸への貢献を目指す。
具体的には、NECの「クラウド型問診サービス」や最先端AI技術群「NEC the WISE」などのICTを活用して、診療所向け電子カルテと保険薬局向け調剤システムにおける次世代システムの共同開発を2018年3月から開始する。同システムで、診療所・保険薬局に来院する患者の病態変化を、医師や薬剤師がより適切に把握し、さらなる医療の質向上に貢献することを目指す。
また、処方箋の電子化など、将来的な実用化や標準化の動向を見据えて、病院・診療所・保険薬局間等の情報連携に関する実証実施や共同事業化に取り組むとしている。