サイバネットシステム(以下、サイバネット)は、同社が販売・サポートするVR設計レビュー支援システム「バーチャルデザインレビュー」の最新バージョン2.0の販売を、4月より開始することを発表した。
バーチャルデザインレビューは、データ変換することなく3D CADのデータをVR空間に投影し、遠隔地を含む複数人が同一のVR空間でコミュニケーションを取りながらレビューすることができるシステム。
今回のバージョンアップでは、VR空間にデスクトップ画面を表示する「リモートデスクトップ」機能が追加された。これは、バーチャルデザインレビューにつながっているPCの画面をVR空間にバーチャルスクリーンとして表示できるもので、VR空間の中で3D CADを操作して形状を修正したり、パソコンに保存されている資料やWEBブラウザの閲覧したりでき、修正した結果はリアルタイムにVR空間で確認できる。
また、レビュー終了後に指摘事項を簡単に振り返るためのユーザビリティが向上した。形状タグ、テキストタグ、音声タグなどのスマート付箋を付けた位置を記録、 保存し、次回バーチャルデザインレビューを起動した時に再現できるため、あらかじめレビューするポイントにマークをつけておいたり、レビューした結果を後で見返したり、あるいは、時間が合わなかったレビュワーが後でレビューしたりという使い方が可能となる。
さらに、PCの画面上でもVR空間に記録したコメントの位置や内容などの指摘事項を確認できるようになり、ヘッドマウントディスプレイを装着しなくても、全体を俯瞰してレビュー内容を確認ができるほか、指摘事項を番号で確認することができるため、チェック漏れ防止にも役立つ。
加えて、VDRマネージャーの管理画面からもVR空間にドキュメントやバーチャルカメラ、切断面を表示させることが可能となった。これにより、事前にドキュメントやバーチャルカメラを最適な位置に準備することや、レビュー中にVR空間のレビュワーに指示を出すことが可能となる。
そのほか、軸に沿った断面の移動ができるようになった、ターンテーブル機能が追加された、干渉チェック時の振動を分かりやすくするため大きくなった、VR空間に表示するドキュメントを拡大縮小できるようになったなどの機能強化・機能追加がなされている。