セゾン情報システムズは3月26日、データ連携プラットフォーム「DataSpider Servista」と、Cogent Labsの手書き帳票に書かれた文字をテキストデータ化する「Tegaki」との接続検証および専用接続アダプタ「Tegaki アダプタ」を開発したと発表した。
また、アダプタの開発に併せて、両製品および専用接続アダプタによる業務自動化の導入効果ついて検証を行い「アンケート読込・集計自動化」「入金消込業務」などで、業務改善効果が期待できることを確認。
アダプタは製品としての正式提供を予定しており、正式提供に先立ち、専用接続アダプタの機能を実際に利用して検証できる先行検証版「Tegaki アダプタ Labs 版」の無償提供を実施する。
Tegakiは、AIで手書き文字のテキストデータ化を実現するサービスとなり、ディープラーニングで従来より高い手書き文字の認識率を達成した研究結果を元に開発されているという。
記入枠や罫線がある帳票など、これまで読み取りが難しかった手書き文字においても読み取りを実現しており、受付業務の申し込み書類、受発注の帳票、作業の検査表、日報や報告書など、さまざまな業務で発生する手書き帳票のテキストデータ化での活用が期待されている。
一方、DataSpiderは多種多様なデータやシステムとの連携処理を実現できるデータ連携ソフトウェア。GUI上でプログラミングをすることなく、本格的な連携処理の開発を可能としている。
今回、両製品の接続検証を行い、Tegaki アダプタを開発。同アダプタはGUI上でアイコンを配置し、プロパティを設定するだけでTegakiと外部のシステムやデータを連携させた処理の開発が可能になるという。
さらに、アンケート読込・集計自動化や入金消込業務などにおける業務改善効果について検証を行い、現場主導での効率的な業務自動化が可能であることを確認。
手書き帳票からのテキストデータ読み取りだけでなく、外部クラウドサービスやRPA製品など外部サービスとの連携、処理結果の記録や通知など、総合的な業務自動化をGUIのみで実現しているという。加えて、手書き帳票の書式変更や新規帳票への対応など、業務変更や新たなニーズに対しても、現場主導で柔軟かつ迅速に対応を可能としている。
今後もTegakiによる手書き帳票の読み取りとDataSpiderによる、つなぐ技術を組み合わせ、業務の効率化の実現についてさらなる研究と検討を進めるとともに、手書き帳票に関する業務の効率化を実現する製品やソリューションの提供を進める予定だ。